企業内のキャリアアップは通常は年次や能力に併せて昇進していくのに対し、育児をしながら働く女性たちの中には、昇進の階段を上がれずに、陸上のトラックを走るように同じ場所をぐるぐる回っている人たちがいて、育休から復職すると昇進に縁がないキャリアコースに固定されたり、仕事の内容も限定されてしまう場合があります。この状況を「マミートラック」を呼ぶそうです。企業側は負担軽減のためかもしれませんが、働く側としては、
やり甲斐も、また会社の中での自分の必要性も感じなくなりモチベーションも下がってしまいますよね。
この「マミートラック」を超えて、「ママを楽しみ、キャリアも大切にする3.0世代」の1人として女性誌「VERY」初の女性編集長の記事が日本経済新聞に掲載されていました。この雑誌の19年1月号の特集のタイトル、「『きちんと家のことをやるなら働いてもいいよ』と将来息子がパートナーに言わないために今からできること」。他にも「君が働かなくても、僕の給料だけでやっていけるのに」「えっ、買ってきたの?今日、ご飯作れなかったの?」と特集誌面には、普段ママたちの神経を逆なでしているフレーズが躍ったそうです。
このフレーズ・・・似たようなことを私も言われたっけ。
男女共同参画が叫ばれている中、夫の前時代的な意識や、社会に期待される妻の役割など、女性が抱える葛藤。「VERY」の編集長は、「理想と現実のギャップ。先入観や価値観の揺らぎ。『女性の生き方は決して一様ではない。だからこそ、女性同士が共感し、協力し合える場でVERYはありたい』」。出版不況で多くの雑誌が廃刊する中、主婦向け女性誌ではトップクラスの発行部数を誇る理由が分かります。
「マミートラックから抜け出したい人」「事情によってマミートラックでしか働けない人」
人それぞれだと思います。大切なのは、個人で働き方を選べる時代になること。
ちょっと融通をきかせてもらえるだけで、少しの周囲の支援があれば育児をしながら働き続けられる女性が多くいます。状況の違う一人一人の人が、その人にとっての働きやすさを声に出せるようになれば可能性ももっと広がる・・・そう思います。